

◆十三夜伏(じゅうさんや・ふく)
軍事惑星ハテノナキアの上層部、ハテノナキア評議会のエージェント。
その優しげな微笑みや物腰穏やかな口調とは裏腹に内面は陰湿かつ嗜虐的であり、ねじ曲がった幸福観と欠落した倫理観、そして敵対者に対する果てしない憎悪と破壊衝動を備えた危険人物である。
彼女はまたマッドサイエンティストとしての側面も備える。ハテノナキアの少女兵士たちが通常着用するボディスーツとは大きく異なる服装を身に纏っているが、これも彼女が自身の嗜好に合わせ改良したものである。また全身を端末化しており、これによってスーツが破壊されても母星との通信を問題なく行うことができる。
少女兵士になる以前の少女に「憎悪」や「怒り」の感情を植え付け、殺戮衝動と闘争本能を目覚めさせることを目的とした少女兵士教育用ヒューマノイドの開発に深く関わっている。少女兵士教育用ヒューマノイドはある時期まで少女兵士となる少女を親同然に育てるが、ある時が来ると突然武器を手に取り、それまで育ててきた少女に襲いかかる。少女がヒューマノイドを破壊することができればその少女は正式にハテノナキアの少女兵士となるが、破壊できなければ少女はヒューマノイドにより殺害される。疑似的な親子関係を構築した後、最終的に殺し合わせるという、この極めて非人道的な仕組みを考案した者こそ、他でもない伏その人である。彼女はヒューマノイドと少女の殺し合いを「ショー」と呼び、他、脳に追加した記憶媒体に保存された映像を観賞することを非常に好んでいる。
そして他の惑星への侵略に自ら赴くとき、彼女は血みどろのショーの興奮を思い出し、甲高い笑い声を上げながら殺戮を行うのだ。