◆EWB-03 エルグレイ
クヌ=バルタ島の王国帝国戦争時に帝国側で開発された量産型ウォーボット。高速走行と高高度の跳躍を可能とする逆関節構造の脚部を持つ、地上戦用の機体である。逆関節構造の脚部は初期の帝国製ウォーボットに多く見られる特徴であった。
開戦当初の帝国軍による王国侵攻時、当時まだウォーボットの本格的な実戦投入を行っていなかった王国軍に対して戦況を優位に働かせた。
初期の帝国製量産型ウォーボットは安定性を重視してマニピュレータによる武器の保持・使用を行わず、すべての武器が機体内に内蔵される形式となっており、エルグレイ系機種は両腕のアームガンと接近戦用クローアームを基本兵装とする。
広域通信用アンテナを搭載した指揮官機のエルグレイ・ゾア(中央)、総合的な基本性能の底上げを行った後期生産型のエルグレイ・ゼクー(右側)をはじめ、多くのバリエーションが存在する。
◆EWB-05 カルディーニ
EWB-03の汎用性を保ちつつ、基本性能を向上させたのがEWB-05 カルディーニである。高速走行時の安定性が特に重視され、搭乗する兵士の生存率が向上した。
ほとんどの帝国製ウォーボットに共通する特徴のひとつである機体前面の高精度カメラアイがエルグレイの一個から二個に増加しており、これによって視野の拡大が図られている。
指揮官機のカルディーニ・ゾア(中央)は広域通信用アンテナの追加のみならず、左腕をより攻撃力の高いバルカンアームに換装。バルカンアームは後期生産型であるカルディーニ・ゼクー(右側)に引き継がれた。
王国帝国戦争中の長きにわたり活躍し、その後水中や空中などの局地戦に特化したEWB-07 ゼウォック、EWB-11 ナントラスといった機体群や、さらに高性能な後継機であるEWB-12 ヴァジュラが登場してもなお、帝国の戦線を支え続けていた。